寒河江川釣行記

渡辺 隆

  TK フライでお馴染みのプロタイヤー。フライフィッシングフェスタでのタイイングデモンストレーションも記憶に新しいところ。

  今回は、キャッチ&リリース河川として有名な山形県の寒河江川を訪れた際のレポートです。




■ 寒河江川のキャッチ&リリース効果

 山形県下を流れる一級河川、寒河江川では、 1997 年 7 月から大井沢集落を中心として、上下 8km のキャッチ・アンド・リリース区間での釣りが開始されました。
  この河川に棲息する魚種は、既成種のイワナやヤマメの他にレインボーとブラウンの 2 種類のトラウトが放流されています。キャッチ&リリースを開始してから足掛け 4 年経ち、その成果が現れてきました。

  その成果とは、第一に魚を橋の上からでも確認できること。寒河江川の場合は魚体数は抜群に多く、橋の上からもその姿を容易に確認でき、数えることができる程です。第二に大型の魚種が多数生息すること。これは棲息する環境に左右されますが、鱒の食餌となる水棲昆虫も多く棲息していて、魚体が大きく育つ成長度の度合いが早いのは確かなようです。また、 2001 年から大井沢地区ではすべての支流を種沢として禁漁とする方針を打ち出しました。いい釣り場環境を考え、自然繁殖を図る計画が立案されているようなので将来が楽しみです。

1) イワナ

  通常河川のアベレージサイズは 20 〜 25cm あればいいところですが、これが 2 〜 3 年魚になると、およそ 34 〜 38cm に大幅にアップします。大型に育つと 40ch を越すサイズも釣れます。栃木県宇都宮市の小林氏の釣り上げたイワナのサイズは 25 〜 28cm の 2 本。石橋市の北村氏が釣り上げたイワナのサイズはおよそ 35 cm ほどですが、どちらも丸まると太っています。この寒河江川で釣られた最大のイワナは 50cm 以上と聞いています。



2) レインボー・トラウト

  ヒレがピンと張ったレインボー・トラウトはなかなか見られません。ネットに入れたときの写真でヒレははっきりしませんが、35cm を越すサイズです。小ぶりなレインボー 30cm 弱は寒河江川で釣れるアベレージサイズですが、胸ヒレ、腹ヒレともにウチワのように広がり力強く、これが大きな河川で育つレインボーのヒレです。これほどに育つと低番手のロッドでは取り込むのに苦労します。



3) ヤマメ

  今回キャッチしたヤマメは下流の寒河江湖を海と間違えている擬似銀毛(スモルト)化した個体と考えられます。サイズは 25cm 程ですが、体高のある魚体は見事でした。これはアベレージサイズですが、湖に降下して大型化する可能性を秘めていて来年が楽しみ。キャッチ&リリースの効果です。大型になればなるほど、何度か釣られて口唇周辺に傷が残ります。この問題はバーブのついたフックの影響で、バーブレス・フックの利用であれば、ある程度防ぐことが可能なこと、我々釣り人側も尊守すべきことですが、是非推進させて欲しいものです。



4) お勧めポイント(下島橋下の瀬)

  人間の頭部以上のサイズの石には、必ずといっていいくらい魚が付いています。常設の管理鱒釣場では無いにしても、週末は特に釣り人が岸辺を歩き回るため、警戒心の強いイワナは石裏に隠れてしまいます。多くの釣り人に次から次へと休むまもなく責められていますが、少し時間を置くと流れに戻ります。これも釣り人の多い河川の傾向でしょうか?

  大きな石周りより、頭程度のサイズの石裏の弛みは釣り人の多いときには狙いめ、人の少ない平日は釣り放題という事もあります。



5) お勧めポイント(朝日山の家前のプール)

  護岸下には大型レインボーが多数棲息していますが、ここの魚はなかなかライズをしてくれません。深いところでは水深も 2m 程あり、ニンフでも狙い難く流し難い場所です。護岸側からは釣りをしてはいけません。鑑賞するだけです。

  この場所に居着くレインボーのサイズは 50cm 以上のクラスばかり。真っ赤な帯の側線が際立つ、野性味溢れる姿態が特徴。このような魚体のレインボーは寒河江川の釣り区間 8km のどこのポイントにもいるのです。ここの魚は、これから釣るぞと身を奮い立たせるための観賞用の魚。



6) お勧めポイント(伝承館下の瀬)

  伝承館下の瀬は一級ポイントです。隠れ家として絶好の場所と言えるでしょう。丹念に探ればきっといいサイズのイワナを手中にすることができます。また、開けた場所を持つ伝承館前はキャスティングの練習に最適な場所。毎年釣りのイベントが開催される場所でもあります。



【 朝日山の家ホームページ 】
(旧)http://www01.u-page.so-net.ne.jp/cb3/yamanoie/
(新)http://www.asahiyamanoie.com         




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